幼児から小学校6年生まで指導している中で、低学年までに実践しておきたいことがいくつかあると感じています。今回はその中でも特に大事な2つのことについてお話したいと思います。
まず1つめ目は音読です。
学習能力にはいろいろありますが、最も大切なのは国語能力です。知能指数=語彙(い)数と言われますが、日本人である以上、何か考える時は当然日本語で考えるわけです。言葉の数が多いほど、考えられる範囲も広がるでしょう。
低学年、特に1年生は1時間30分の授業時間内にこなせるプリントの枚数に個人差が大きいです。10枚以上できるお子様と、4枚がやっとというお子様では、何がどう違うのでしょう。集中力はもちろんですが、課題文や問題を読む速さだと思います。拾い読みしかできなかったり、語彙数が不足しているため文節がつかめないと、読み取りができないのです。
指導している中で、読み取りの問題を解いている時にすぐ「分からない」と言うお子様には、まず「もう1回読んでごらん」と言います。それでも分からない場合は、声を出して読んでもらいます。そうすると、ほとんどの場合、正しい文節で文を切っていないために内容がつかめていないことが分かります。
そこで、お母様にぜひお願いがあります。平仮名が読めるようになりましたら、お母様と一緒に音読をするようにしてください。総合発展コースで絵本読みをさせるのは、このことからです。低学年ならまだ間に合います。たくさんの本を音読させると国語能力はかなりアップすると思います。
2つ目は日常生活の中でいろいろなことを実践して数能力を養うことです。
数能力は単に計算ができることではありません。数を本当に理解して実際の具体物に利用できることです。
例えば、総合発展コースでは年少から分配、対応を指導しています。これはかけ算、割り算の基礎です。実際におはじきなどを配らせ理解させます。
1年生の3学期に「あめが12個あります。4人のお友達に分けます。1人何個もらえますか」という問題が出ます。先生方からも割り算を教えていないお子様にどのように指導したら良いかという質問がきます。総合発展コースを経験しているお子様はすぐにできます。1つ目は4つお皿を描き、1個ずつ丸を12個になるまで描く方法です。2つ目は12個丸を描き、4人に配るわけですから4つずつ丸で囲み何回配ったか考える方法です。1回1人1個もらえるわけですから、3回配ったら1人3個だと分かります。
このように絵や図にして考える方法を実践してください。このことは全学年で必要な力になります。特に植木算、和差算、つるかめ算などといった文章問題を考える場合、線分図や絵に表して考えることが大切です。
1年生のたし算やひき算の問題でも図に描いて考えさせるものもあります。例えば、「子どもが1列に並んでいます。太郎君は前から3番目で後ろから5番目です。子どもは全部で何人ですか」。5+3で8でしょうか? 違いますね。図に描かせてみてください。
このように幼児期から日常生活の中で物を分けさせたり、数えさせたり。お金を使い十進法を学ばせたりと、多くのことを実践してみてください。
・谷口和子(カリキュラム研究員/受験コース「柏桜会」)
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